ガラス容器からプラスチック容器へ
2/4/25

株式会社タハラは2024年11月20日~22日にポートメッセなごやにおいて開催された「名古屋プラスチック工業展 2024」のJSWブースに出展しました。
17000名を超える参加者が集うこの展示会において、当社ブロー成形機で成形できる、多様な樹脂を使用したボトルを紹介いたしました。
開催地名古屋の土地柄も影響したのか、自動車部品の成形にご興味をお持ちの方々から多数のお問い合わせをいただきました。
また、前回のニュースレターでもご紹介したHPS機への反響も大変大きく、実際に動画やボトルをご覧いただきながらHPS機をご紹介する機会が多くございました。

ガラス容器からプラスチック容器へ
~軽く、強く、エコフレンドリーに~
名古屋プラスチック展では、ガラス容器からプラスチック容器への切り替えをご提案いたしました。
近年、特殊仕様のガラス容器製造コストの上昇やメーカーの閉鎖により、ガラス容器の入手が困難になり、プラスチック容器への切り替えの需要が高まっています。
タハラでもこれまでに、お客様のガラス容器からプラスチック容器への切り替えに数多く携わってまいりました。
弊社の多層ブロー成形機と、適した樹脂をご利用いただく事で、ガラス容器の形状と透明感を残したまま、扱いやすく、耐久性があり、環境に配慮したプラスチック容器の成形が可能です。
プラスチック容器の利点

プラスチック容器はガラス容器と比べて重量が軽いことが特徴です。 輸送時のCO2排出量も減らすことができます。
また、プラスチック容器は耐久性が高く、輸送時の割れの心配も不要です。
ガラス加工には高温が必要です。プラスチック容器への切り替えで、CO2の排出を削減でき、環境負荷を軽減することが可能です。
プラスチック容器はガラス容器の様に、内容物の酸化を防止できるのでしょうか?ガラスの様な美しい外観を保ちながら、プラスチック容器への切り替えは可能でしょうか?
そこで、酸化を防ぎクリアな外観を保つ、樹脂の選定と層構成についてご紹介いたします。
層構成について

EVOH樹脂の使用により、酸化防止効果のあるプラスチック容器の成形が可能です。EVOHを含むプラスチック容器は、単層のPE、PP、PET樹脂容器と比較して、優れた酸化防止効果を発揮します。

ガラスのような透明性を保つ為には、PET-GとEVOHを使用した多層ボトルが最適です。
また、当社の多層ヘッド技術を用いることで、多層ボトル全体の層比率を均一に保ち、 高価なEVOH樹脂の使用量を最小限に抑えることができます。
サンプル1:酸化防止効果のあるプラスチックボトル

内層 | 外層 | ||||
PE(PP) | REG | AD | EVOH | AD | PE(PP) |
15% | 60% | 2.5% | 5% | 2.5% | 15% |
※粉砕材(REG)を間に挟むことで原料コストを削減できます。
サンプル2:ガラス容器の意匠性を再現した酸化防止ボトル

内層 | 外層 | |||
PET-G | AD | EVOH | AD | PET-G |
75% | 2.5% | 5% | 2.5% | 15% |
タハラの多層ヘッド
各層が均一で高品質なパリソンを形成するため、ヘッド内の樹脂流路の設計には、当社独自の「多層ヘッド流路設計ソフト」を使用しています。
成形品、仕様、生産条件、原料樹脂の流動特性を基に流動解析します。 滞留熱劣化がなく、厚み分布が均等で層乱れのないパリソンが押し出せるように流路を設計します。
更に、ヘッドの製作時には、当社の高い技術力を伴った最新の加工設備で高品質、高精度のヘッド用部品を社内で加工します。
特に、高品質のパリソンを形成するために重要な流路表面の面粗度や、各マンドレルの同心度には厳しい数値基準で管理、組付けをしています。
多層成形機のヘッドの加工、組立も同様に自社で製作しています。自社でヘッド部分まで一貫して作成している例は、世界的に見ても希少です。
テスト成形も可能です
ガラス容器からプラスチック容器への切り替えを検討されている場合は、是非当社営業部員までお問合せください。
タハラではテスト設備を保有しております。

お客様の希望される成形品のご相談やテスト成形にも対応いたします。